新生銀行の定義とは?
企業のリストラの社会的意味平成不況の構造的原因とその対策として、経済団体の代表者、経営者出身の評論家、証券会社のアナリストなど、特に実業界出身のエコノミストの間でかなり広く受け入れられている見解は、次のような〈供給側〉の考え方に基づくものであろう。
すなわち、「80年代のバブル期において、日本では様な過剰投資があった。
人員採用の過剰、不動産投資の過剰、生産設備の過剰である。
早急に整理しなければならないのに、政府が財政出動してカンフル剤的に経済活動水準を維持しているから、経済構造改革が進まない。
そのため、不況期には政府は余計な財政出動などせず、さらに不要な規制を排除して企業間の競争を促進し、企業に自浄努力をさせるべきである」というものである。
各企業の立場からいえば、自分の抱えている非効率性を徹底的に排除し、余剰人員を整理し、余剰設備を除去して、ライバルとの競争に打ち勝てばよいし、まさにそれこそが企業の社会的使命でもある。
また、労働者はいったん整理してしまえば、その先は彼らのことを考えることはなく、またライバル企業の浮沈も一切関係がない。
このことは、個の企業にとっては、景気の好不況に関わらず、つねに従っている行動原理である。
こうした個の企業の行動原理は、経済の調整が完全であり完全雇用が保障されているならば、社会全体にとっても望ましい。
リストラによって非効率な使われ方から解放された人材や資本は、直ちに、あるいは短期間で、ライバルとの競争に勝ち抜いた優秀な他企業に吸収され、以前よりも効率のよい使い方をされて、そのまま経済全体の生産力を高めていく。
そのため、このような企業本来の行動原理を促進するような構造改革は、経済発展を呼び覚まし、個の企業による効率化の推進は、経済全体の効率化に直結する。
ところが、このようなリストラが声高に主張されるのは、雇用機会が保障されているような好況期ではなく、特に現在のような不況期である。
好況期とは違って不況期には、人も資本もすべてが有効に利用されているわけではなく、余っているため、リストラされた人員や資本も、やはり余ってしまい、社会全体としての余剰人員や余剰設備が、その分増大することになる。
このような状況を前提として、リストラ万能論の意味を検討してみると、現状の需要不足に対しては何も手を打たず、供給側をリストラして需要の低い経済規模に合わせれば、経済はすべてうまくいくといっているようなものである。
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